| 本日、地球は6万年ぶりの火星への超大接近をします。天気は悪そうですが。 一昨日までの3日間、夜9時から11時頃、何度も大空を見上げて、火星の大きく赤い光を見つめました。 昭和35年頃の9月7日、火星大接近がありました。日にちは覚えているのに、何年かはおぼろげなのです。近所の八幡様のお祭りの宵で、何度も空を見上げたものです。その時は、天変地異が起きると騒がれてもいました。
私は小学生の頃、天文が大好きでした。学級の図書室に写真がいっぱい載った天文の本があって、自習とか読書の時間になるとその本を何度も手にしました。宇宙の神秘に憧れていたんですね。
人類の宇宙観の変遷とか、宇宙人の話とか、わくわくして読んだものです。その頃、月は地球の分身だ、と書かれていました。まだ地球が火の玉だった頃、地球のそばを大彗星が通って、一部をもぎ取ってゆき、それが月になった。えぐり取られたところが太平洋になった、ということでした。 中学になって、中学生向けに書かれた天体の話では、宇宙は膨張しており、すべての天体は地球から遠ざかっている。それも、遠いところのものほど速いスピードで遠のいており、60億光年のかなたでは、光速で遠のいている。だから、そこからの光は永遠に地球には届かない。それが宇宙の果てだ。その先のことは人類には永遠に分からない、というものでした。
なんだか、桁が違いすぎて、観念の世界でのみ分かりうることのようで、何と不思議なんだろう、なんて不思議なんだろう、と思い暮らしていました。
天体望遠鏡が欲しくて、雑誌の広告にあった当時3万円余りの組み立てればよい部品の販売があったので、お正月の小遣いをためたもので買いたい、と父親に申しましたが、ダメだ、という理不尽な回答。やむを得ず、レンズのみを買って、ボール紙で製作しましたが、月を見てもボール紙の端のけばけばが見えるだけで、月のクレーターすら見ることが出来ませんでした。
天体望遠鏡で土星の輪を見ることが長い間の夢でしたが、数年前に遥照山のかんぽの宿にある天体観測ドームでついにその夢を実現することが出来たときには感激したものです。 1996年でしたか、ヘール・ボップ彗星は、来る夜も来る夜も空を見上げました。たまたまその時期、サンディエゴへ行きまして、肉眼でもくっきりと見えるほうき星を大双眼鏡で何時間も見惚れていました。
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