| そして、もう一つのコラムは神露酒造社長・小田堅一郎氏が「親交深く こよなく愛飲」の見出しで書いています。神露酒造は、祖父が以前からあったものを買い取って明治42年に創業されたとありますから、元々のものはいつからか分かりませんが、この名で始められたのは金光教祖没後です。
「当地金光は幕末に発祥した新しい神道宗教である金光教の本部があり、当時はすでに立教されてから五十年という時期でもありました。 従って、『神露』という酒銘も創業当初に金光教祖直信である近藤藤守先生(大阪・難波教会初代教会長)からいただいたという経緯もあります。以来、教勢の発展と共に、全国の信奉者の間で金光教御神酒として広く知られてまいりました」
と記して、その後に若山牧水との関係に触れています。当主の小田氏の祖母が創業者の妻で、その弟が牧水の友人だったようです。そんな関係から、東京の牧水のもとに送られ、牧水にとって、「酒」といえば「神露」のことであったということのようです。
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