| 車いすだと、いろいろと不自由します。 例えば、荷物は最低限です。いつもなら洗面具のバッグの中には、ブラシなどいろいろと入っており、用心のためタオルももっていくのですが、今回は万が一のためにと持参した歯ブラシ1本だけ。電気シェーバーももたず。着替えは最低限。リュックに入れて背負えるようにしました。結果的には終始持ってもらいましたけど。
トイレの位置と時間帯は常に意識しました。水分も控えめ。すべて人のお世話になるわけですから、行きたいときに自由にというわけにはいかないのです。特に、祭場では途中で行かないですむように計算をしておかなければなりません。
お広前には、最初に着いたときのみ中に入ってお参りしました。あとは、玄関まで行って、外からガラス越しにお参りしました。帰りは、階段下から遙拝しました。端から見ていたら、一人ぽつんと惨めそうに見えたそうですが、当人はむしろ一心に祈ることができました。
用事を済ませるには段取りよくしなければなりません。後戻りをするには、かなりのエネルギーが必要になります。
お年寄りの参拝は、そういうことを常に考えながらのお参りなんだな、ということが分かりました。
|