| 三宅先生、雪かきですか。すごいですね。先生はたしか私より一回り上の申年。腰が丈夫なんですね。
私はご祈念後にさせてもらいました。大崎教会は道路に接している面が多いのです。おおざっぱですが、南側が約13m、西側が約10m、玄関前が斜めに南西向きに約13mといった具合で、雪かきは結構大変です。9年前に新築してから初めての雪かきでした。
スコップを使うと道路をガリガリとやるのでうるさいと思い、デッキブラシで船の甲板を洗うような要領でやりました。ところが、これがなかなか大変で、おかげさまでご同様、大汗をかき、下着を着替えました。
雪かきしていたら、毎朝のように教会の前を通る母娘と初めて挨拶を交わしました。5才くらいの女の子が、教会の芝生の駐車場にたっぷり積もった雪に大はしゃぎで走り込んできたのです。「気持ちが良いでしょう、全部踏みつけていって」と言ったら、大喜びでした。 この母娘、女の子がやっと歩けるような頃から成長をずっとみてきました。この子が実によく喋るのです。もっと小さい頃は、時々歩いて来た道を逆戻りして、自動車のナンバープレートの番号を読みあげたりしています。お母さんは娘を送ったあと通勤するらしくドレスアップしています。しかし時間に余裕をもたせているらしく、辛抱強く付き合い、何かとよく話しています。 あゝいいなあ、この娘にはきっとお母さんと一緒にしゃべりながら歩いたこのシーンが一生の宝物になるんだろうな、と思いながら見守っていました。
「よくお話をしますね。ずいぶん大きく、かわいらしくなりましたね。小さい頃からずっと見ていたんですよ」とお母さんに話したら、びっくりしていました。
その子は、「ありがとうございました」とお礼を言って手を振りながら歩いていきました。
雪かきのおかげです。うれしく、有り難い朝でした。
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